#01 / Teacher Kazuko
資格をとったから
教えられるものではない。
ヨガの本質と向き合うために
Interview
ただ、ひたすらに同じポーズを繰り返す。
その先で救われた思いが
ヨガを教える原動力
新しくはじまるインストラクター養成講座UNIVA ACADEMYのメイン講師をつとめるのがディレクターカズコ先生。10余年前のオープン当初からユニヴァのヨガを牽引する一人だ。
もともとカズコ先生がヨガと出会ったのは19歳のとき。当時の福岡には、スタジオとよべるような場がないころ。舞の先生に「同じカタを大切にするものだから」と紹介され、名古屋から福岡に指導にきていた先生のレッスンに参加。
今では想像もできないが、「身体も硬かったし、運動も一切したことがなかった」というカズコ先生。
その時は、とにかくキツかったが、終わったあとの幸せ感はこれまで得られないものを感じたそうだ。
その後、20代の前半に母の死に直面。精神的に落ち込み、将来に不安も感じていた。
その頃から、ヨガの道を本格的に極めはじめる。
20代の多感な時期、華やかな世界に惹かれることもなく、ただひたすら、毎日、毎日、同じポーズを繰り返してきた。
まるで、修行のような日々に「なにがそうさせる?」と思ってしまいそうだが、その向こうに見えた「救われた」「楽になった」思いが、今日まで続くヨガの原動力になっている。
そして、20代後半からインストラクターとしてのキャリアをスタート。
アシュタンガヨガをベースにしながらも、ヨガを深めるためにハタヨガ、リストラティブヨガ、エアリアルヨガなどさまざまなヨガに関わってきた。
答えあわせをするより、
自分自身で感じとることを大切に
ヨガって何?
その問いに答えをみつけるのは難しい。
言葉の意味だけでも50以上あると言われるし、「道具」「試み」「乗り物」「つながり」、ときには「お金」だったり、その意味することも幅広くて掴みどころがない。ポーズをとるヨガが生まれたのも近代になってからだ。
そんななかカズコ先生なりのヨガの解釈は、「自分を感じる。見つめる。そして、受け入れること。それによって、自分のことがわかること」だと語る。自分の中で形成されてきた身体のクセや、考え方、思い方のクセをふと感じることがある。
それを、「できている」「できてない」と答えあわせするのではなく、まずは、それを自分自身で感じることが大事。
その意識を感じて、何かを手放した向こうにどうアクションをしていくかが自然と見えてくるー。
ヨガひと筋に向き合ってきた先生たちの一言は、その本質に向き合うべき姿勢を指南してくれる。
まるで職人のように、同じポーズを来る日も、来る日も繰り返し行なっていく。
それは同じ毎日のようであって、実は日々新しく、問い続ける、変わり続けることができる道なのだ。
今回のUNIVA ACADEMYでは、普段のレッスンではなかなか伝えられない、そんなヨガとの向き合い方を伝えていくこともテーマになっている。
10余年ヨガと向き合ってきた思いを軸に、
満を持してはじめる
UNIVA ACADEMYを指導
数年前からインストクター養成講座を望む声はUNIVAの内外から寄せられていたそうだ。
しかし、UNIVAが取り組むのであれば単に資格を目的とするのではなく、もっと本質と向き合えるようなものしたいと準備には、数年の月日をかけてきた。
そんなUNIVA ACADEMYのベーシックコースの柱は、「ヨガを身につける」そして、「自分のプラクティスを深める」こと。インストラクターを目指す人にとっての基本ステップとなるが、教える資格をとることだけを目的としていない。
「ヨガが好き」「好奇心がある」といった人にもトライして欲しい内容だ。
「正解に近づけるため」のポーズを学んでいくわけではない。自らを型にはめるのではなく、どちからというと自分のことを理解するアプローチをとる時間。
つまり、自分の心と身体の取り扱い説明書を、自分の中に増やしていくような学びが中心になる。
そうして、自らが経験してよかったこと。自らをみつめ、掘り下げたことをアウトプットしたいと思ったときに、「伝える」ことを目指していって欲しいと考えられているのがアドバンスコースだ。
「教えることによってもっとよく学ぶ」というスタンスで、生徒の立場にたった伝えるための基盤を学ぶことをメインとしている。
ヨガの経験不足や理解不足は、知識ではなかなか補えないけれど、汗水流して得た結果は、きっとヨガの真実に近いはずだ。
10年後、20年後もここで変わらぬヨガを
general yoga UNIVAのこれから
福岡に拠点を広めて10余年。
いまやスタジオ数も4つに広がっていくgeneral yoga UNIVA。これからももちろん、福岡を拠点としたヨガを変わらずに広げていく。ユニヴァを卒業してヨガレッスンに取り組む人、先生として教えている人たちが、迷ったり、悩んだりしたときに、「いつでも戻ってこられる場所でありたい」と語る。
10年後、20年後も変わり続けながら変わらずにヨガを考えるスタジオとして、UNIVA ACADEMYはヨガへの貢献を考えた新たなステージとなることだろう。