All is comingを考える

Do your practice and all is coming

「ヨガアサナ(ポーズ)の練習をしなさい。全てはそこからやってきます」アシュタンガヨガ創設者、シュリ.K.パタビジョイス師(グルジ)の有名な言葉です。この言葉の背景にあるものを調べて、アシュタンガヨガへの理解を深めてみます。この言葉の意味をグルジ、及びジョイスファミリーへのインタビュー記事を参考にまとめ、考察してみます。

アサナはヨガの階段の3段目。1段目と2段目は?

グルジ達ヨガを極めるために、8段階のステップがあると言われています。アサナ(ヨガのポーズ)は、その3段目です。1段目、2段目は「日常の道徳」について10項目守るべき行為として記されています。誰もが知っている有名な項目としては、ガンディーやマーティンルサーキング牧師が唱えたアヒムサ(非暴力)がその10項目のうちの1つです。

どうして、アシュタンガヨガ創設者のグルジは、1段目、2段目の「日常の道徳(ヤマ・ニヤマ)」を後回しにして、3段目のアサナと4段目の呼吸を先に生徒に教えるのでしょうか?

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健全な肉体が健全な精神を作る。

「弱い心とは弱い肉体の事です。それゆえ、アサナ(ポーズ)と呼吸の練習で基礎を作るのです。あなたの身体と心と神経器官が一体となって動き始めます。それから、アヒムサ、サティアなど他のヤマやニヤマ(日常の道徳)の練習を始めなさい」*1

「アサナの練習は、自己実現を達成するための基礎で第一歩です。正しいアサナの練習を続ければ、あなたの心や身体の変化をはっきりと自覚するでしょう。 ヤマやニヤマの練習を続けるのは普通の人には困難です。しかし、アサナの練習を通して、ヤマやニヤマについて少しずつ理解を深める事はできます」*2

身体が病んでいれば、心も病んでる。弱っている身体で、ヤマやニヤマなどの厳しい道徳行為を遂行する事は困難であると語っています。

アシュタンガヨガって新しいダイエット法じゃなかったの?

シルシアーサナアシュタンガヨガを、自分の健康維持やダイエットの為に行っている人もいると思います。グルジは、ヨガとフィットネスとの違いについて、述べています。

「ヨガをもっと精神性のあるものとして練習を続けるのと、フィットネスとしてヨガの練習をするのには大きな違いがあります。ヨガは精神的なものを鍛えるエクササイズで、身体を鍛えるエクササイズではありません」*3

「ヨガは我々の感性を浄化しコントロールする為のものです。・・・ヨガの本来の考えは「内なる神への道のり」であります。・・・肉体の強さの裏には、スピリチャルなエネルギーが潜んでいます。より深くスピリチャルなエネルギーを理解し得ようと思えば、まず自分の身体を理解する必要があります。肉体は、我々のお寺であり、そのお寺の中には、アートマンすなわち神がいます」*4

インドのヨガマスター達(グルジ及びジョイスファミリー)は、アシュタンガヨガのフィットネス効果ばかりを追求していては、ヨガの恩恵を受ける事はできないと語っています。

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All is coming の意味:まとめ

フィットネス効果を期待してアシュタンガヨガを練習するのと、ヨガの本来の精神性を理解して練習をするのでは、大きく結果が違って来る。ヤマ・ニヤマ(日常的な道徳)にも目がいくようになり、生活習慣、生活態度から変わって行く。血の巡りもよくなり、精神も浄化され、食べ物も変わり、人間関係も変わる、おまけにダイエットも知らない間に達成している・・・all is coming・・・

All is comingの意味:まとめのまとめ

ヨガが西洋(日本にも)に広がりをみせ、そのアサナ(ポーズ)のフィットネス効果ばかりが注目されている事をインドのグル達は危惧しているようです。「神に捧げるためにヨガの練習をしろ」と言われても、正直我々に、ヨガのバックグラウンドがある訳でもないので、難しい事です。しかし、グルジが言っている「内面を浄化する為のヨガ」であるとの理解はできるはずです。

ここでは、インドの偉大なグル達にとっての「ヨガとは」という話も含まれているという事を確認してください。また、通常(西洋や日本)のヨガ練習生は、アシュタンガヨガの練習を通して「ヤマ・ニヤマ」を普段から実行し理解しようとするだけでも十分であると語っています。

 

参考文献等

 著者:西生吉孝